【QYLG】インカムとキャピタルを備えた最強ETF!?QYLDやQQQとの違いを比較!

今日は【QYLG】というETFについてお話していきたいと思います。

【QYLG】っていうETFをご存じですか?【QYLD】は広く知れ渡っているかもしれませんが、【QYLG】はそこまで知名度の高いETFではないかもしれません。

私自身この【QYLG】を毎週積み立てしていますが、今回のこの記事で結構酷評しております(;’∀’)

詳細は順次お話ししていきますが、これから購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

目次

QYLGとは?

【QYLG】とはグローバルX社が提供するETFの1つで、正式には”NASDAQ100・カバードコール50 ETF“といいます。

あれ?

なんか聞いたことありますよね?

そうです!【QYLD】に非常に名称が似ています。【QYLD】は”NASDAQ100・カバードコール100 ETF“です。

【QYLG】は”50″で、【QYLD】は”100″の違いです。

この数字の違いはカバード・コールする割合と思ってもらっていいと思います。【QYLG】はカバード・コールの割合が半分くらいだということです。

残りの半分は【QQQ】同様だということですね。ちなみにカバード・コールとはオプション戦略の1つですが、オプション取引などがよくわからないという人は、下記記事を参考にしてください👇

各ETFの特徴

【QQQ】・【QYLD】・【QYLG】ともにNASADQ100を投資対象にしていますが、それぞれコンセプトが違います。

各ETFのコンセプト

【QQQ】:キャピタル重視し、配当は少なめ

【QYLD】:インカム重視し、キャピタルは小さい

【QYLG】:キャピタルとインカムを両立

ここで各ETFの直近配当利回りを紹介しておきます👇

各ETFの配当利回り

【QQQ】:0.48%

【QYLD】:12.06%

【QYLG】:5.96%

となっています。【QQQ】は配当はあってないような水準ですが、【QYLD】が12%近くの配当利回りに対し、【QYLG】はその半分くらいの6%程度ですね。

【QYLG】にせよ【QYLD】にせよこの配当利回りは非常に魅力的です!

では、続いてキャピタルを比較してみたいと思います。この3つのETFの中で一番設定日が新しいのが【QYLG】の2020/9/22ですので、そこに合わせたいと思います👇

各ETFのキャピタル

【QQQ】:31.99%

【QYLD】:-1.79%

【QYLG】:9.56%

と、上記のようになりました。

ここ最近は金利上昇やウクライナ侵攻による社会情勢不安の影響もあり、株価は下落傾向です。各ETFもそのあおりを受け、順調(?)に株価を下げています。

しかし、キャピタルの結果を受けて1つ気になることがありました。

【QYLD】のキャピタルがほぼないのはコンセプト通りですが、気になる点というのは【QQQ】と【QYLG】のキャピタルの関係です。

【QYLG】の気になる点

先述の通り、【QYLG】は資産の半分を【QQQ】、残り半分を【QYLD】で構成しているようなイメージです。

配当に関しては【QYLD】の12%に対し、【QYLG】は6%程度なのでだいたい半分くらいでコンセプト通りだと思います。

が、キャピタルに関しては【QQQ】が32%程度だったのに対し、半分であれば15%程度欲しいところですが、実際の【QYLG】のキャピタルは10%いかないくらいでしたね。

ということで、キャピタルに関しては少々コンセプト通りには運用できていないような気がしました。

そこで、【QYLG】と【QQQ】のキャピタルを比較してみました👇

上のグラフは【QYLG】のキャピタルを【QQQ】のキャピタルで除したものです。【QYLG】のコンセプト通りの運用だと、”0.5”が正常運用だと思われます。そこで、この”0.5”を運用指標として定義したいと思います。

そこで上のグラフを見てみてると、運用開始の2020年10月付近では運用指標の”0.5”を上回って推移しています。そして2021年4月ころからは指標の”0.5”付近で推移し、一定期間はこの水準を維持しており想定通りの運用が行えていそうです。

ところが、2022年1月ころから、極端に運用指標の”0.5”を下回る展開になってきています。これを少し考察するために、【QQQ】の騰落率と比較したいと思います👇

【QQQ】は2022年1月ころまでは順調に右肩上がりをしていました。その間【QYLG/QQQ】は運用指標の”0.5”を維持して運用できていたようです。

ところが、【QQQ】の値が崩れた2022年1月以降、【QYLG/QQQ】は運用指標の”0.5”をキープできていません。【QQQ】の価格と同様の下落を見せています。

つまり、【QYLG】はNASDAQの上昇局面では【QQQ】のキャピタルの半分を享受できることができますが、下落局面ではそれができないことが示唆されていると思われます。

上昇時は【QQQ】の半分のキャピタルが受け取れますが、下落時は【QQQ】の損失以上のキャピタルロスがある。【QYLG】の性質はそのようになっている可能性が考えられます。

あくまで配当を優先?

本来であれば【QYLG】は原資産に【QQQ】を現物として持っているので、【QQQ】の上昇分の半分はキャピタルを享受できそうですが、どうして下落局面では先述のような結果になってしまったのでしょうか?

考えられる1つの理由に、”配当の維持”が考えらます。

【QYLD】にしても、【QYLG】にしても配当が運用のキモだと思います。このETFを購入する層は”高配当”というジャンルを好む層であるため、配当の減少は購入額の減少に至ってしまう可能性があると思います。

【QYLD】と【QYLG】の配当原資はオプション取引のはずなので、ここが減少すると配当維持のために原資を取り崩して配当に回している可能性があると思います。

とはいえ、配当利回り6%は魅力的ですし、今後NASDAQが右肩上がりを想定するのであれば、コンセプト通りの運用が期待できます。

メジャーETFとの比較

【QQQ】との比較では配当込みでも目おとりする【QYLG】でしたが、他のメジャーなETFと比較してみたいと思います。

比較対象は【QQQ】に【VOO】、【VTI】を追加しました。

各メジャーなETFとの比較を示します👇

配当を加味していない純粋なキャピタルのみですが、【QYLG】は残念ながらダントツ最下位です・・・。まぁ、当たり前なんですけどね。

ちなみに配当を加味しても、最下位は変わりません。

となると、投資妙味が薄いんですよね~。それはわかってはいますが、配当利回り”6%”は捨て難い!

最近は下落局面のため、運用指標が想定を下回っていますが、また上昇基調になれば指標の”0.5”を維持してくるだろうし。

しかしながら上昇局面はコンセプト通り、下落局面ではコンセプト以上の下落がある。これはリスクにたいしてリターンが合わない典型でしょう。

じゃあ、【VTI】や【VOO】、【QQQ】などを買うかというと、私は個人的に投資信託で購入できるものは投資信託で購入した方が良いという考えを持っており、実際積み立てで投信を購入しているので別途ETFで買う理由がありません。

じゃあいっその事配当全振りで【QYLD】かというと、トータルリターンで【QYLD】は10%程度なのに対し、【QYLG】は15.5%ほど(2020年10月以降のリターン)のため【QYLD】も投資妙味は【QYLG】未満・・・。

では【QYLG】への投資妙味は一体なんでしょうか?

【QYLG】の投資妙味

ここで【QYLG】への投資妙味を考えてみたいと思います。

【QYLD】は先述の通り、上昇局面ではコンセプト通りの運用ですが、下落局面では配当は維持されていますがキャピタルがコンセプト通りとは言っていない結果でした。

あくまで仮の話ですが、このままの配当利回りを維持した場合でかつNASDAQ100が右肩上がりの上昇を描いたケースを考えてみたいと思います。

つまり、将来【QYLG】の株価が2倍になったとき配当利回りが維持されているならば配当金額も今の2倍に単純計算でなるはず・・・。

となれば、現在の価格に対して、将来の配当利回りは現在の6%の2倍の12%ということになりますね!

タラればみたいな話ですが、NASDAQであればさほど不可能な話でもなさそうです。将来の配当利回りを考慮すると、【QYLG】にも投資妙味が沸いてくるかと思います。

が、リスク>リターンの関係になっているETFを購入するのかっていう話ではありますね。

高配当系ETFとの比較

将来の配当の話はさておき、今現在での配当系ETFと比較をしてみたいと思います👇

(うーん・・・、まさかの【SPYD】のリターンがトップとは)

しかし、あれですね・・・。こう見ると高配当系はマーケットが崩れても安定感がありますね。その中でも【QYLG】のみ顕著に下落しています。もちろん配当を加味してもこの差はたいして埋まりません。

だってみんな高配当系ETFなのでwww

高配当系ETFと比較してもキャピタルはいまいちな結果でしたね。【SPYD】がトップだったことも以外でしたが、【VYM】のリターンにもほとんどの期間で及んでいません。

結局高配当系ETFとの比較を交えても、正直投資妙味は見いだせない結果となりました。

まとめ

まとめです。

今回は【QYLG】について書きました。コンセプト通りの運用が実現できれば、インカムもキャピタルも両立できる最強・最高のETFであると言える思います。

ただ、結果としてはオプション取引を活用しているためか、コンセプト通りの運用が非常に難しい性質を持っているようです。

マーケットの動きに他のETF以上の影響を受ける性質があることが示唆されました。歴史が他のETFに比べて若く、まだデータ量も足りていませんが、投資をするには熟慮が必要かと思います。

冒頭でも書きましたが私自身、【QYLG】を毎週積み立てていました。

が、この結果を受けて積み立てを停止しようか考えています(;’∀’)

やはりコンセプト通りに運用できないETFを持つことに対する危機感があるためです。

まぁ、グローバルXは『【QQQ】のリターンの半分を目指すよ~』とは明確には言っていないので、【QQQ】のキャピタルの半分を享受することを勝手にコンセプトとは言えないですが、資産の半分を【QQQ】で構成している以上は、そのくらいのリターンは欲しいところです。

さらに言うなれば、コンセプト通りに運用がいかないってことは、オプションでの損失が大きい、もしくは配当に利用しているといことになるので、その場合そもそも【QQQ】のリターンの半分を達成することは不可能ですね。

配当系のETFが欲しければやはり無難に【VYM】あたりが良いのかなという結論に至りました。

ただ、何回も言いますが今回はデータ量も少ないのでなんとも言えません。しかし今あるデータの範囲内では【QYLG】は投資妙味は薄いと言わざるをえないかなと思います。

以上、【QYLG】についての個人的な考察でした。

※このブログは投資行為や投資対象を勧めるものではありません。投資する際はは個人の責任にてお願いいたします。

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この記事を書いた人

アラフォー男子。
東北の僻地に赴任している末端の医療従事者。
2020年に本格的に投資の世界に参戦するも、直後にコロナショックに会う。
退かぬ!媚びぬ!顧みぬ!の精神で資産を築いていく過程を書いたブログです。

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