私の主力銘柄の1つでもある『VIG』。将来を託すに相応しいETFなのかどうか調べてみました!
皆さんこんにちは!インベストCEです。今日は私の主力銘柄の1つでもある米国連続増配ETFである『VIG』について書いてみました。じつはのETF、世間ではとある噂が囁かれています・・・
大した増配じゃなくね?
とか
VYMの方が増配率良くね?
いやいやいや、米国増配株式ETFですよ?バンガードさんの商品ですよ?そんなことはないでしょ~・・・(-ω-;)ウーン
とは思いますが、そういう噂が出回っているETFに私の将来の資産を預けていて良いものなのか心配になってきてしまいますよね。ならば自分でもっと調べてみましょう!
今日は『バンガード 米国増配株式ETF VIG』を徹底解剖し、将来を託すに値するETFかどうかを決定します!!!
ダメだったらどうしよう(;´Д`)
VIGってどんなETF?
さて、まずはVIGについて説明します。VIGとは、
- 運用会社:バンガード
- 連動指数:ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数
- 組み入れ銘柄数:247銘柄
- 純資産額:$151.3B
- 配当利回り:1.84%(2020年実績)
- 信託報酬:0.06%
- コンセプト:10年以上連続増配を続ける企業
VIGは世界3大ファンドにも名を連ねるバンガードの商品です。バンガードと言えば、VTやVTI、VOOなどの有名どころのETFを格安な信託報酬で運用している会社です。
配当系ETFで言えばVYMが有名でしょうか?
VIGのセクター分散です。
素材・通信・公共の割合が低めですが、良くセクター分散ができているポートフォリオですね。続いて、上位10銘柄を見てみましょう。
上位10銘柄の合計が31.2%なので銘柄の分散もしっかり効いてそうです。
先日、VIGは年に1回の銘柄の入れ替えを行いました。上位10銘柄ではJPMとKOが新規組み入れ組です。順位はJPMが組み入れ比率1位になりました。
一方除外銘柄ではDISが無配転落となり、除外されています。またFDXなどは配当維持となったためにこちらも組み入れから除外されてしまいました。
あくまでも連続して増配を行っていることを重要視しており、一時的な無配や維持でも除外されてしまうのですね・・・
続いて運用成績です。
概ねベンチマーク通りのリターンを出しています。設定来の平均リターンは9.94%なので、運用成績としは優秀だと言えると思います。
この時点では、将来を預けても問題ないETFと言えそうです!
高配当系ETFとの比較
さて、VIG自体の心配はなさそうですが、他の銘柄と比較したときにVIGの優位性がなければ投資対象としてうまみがありません。なので、まずは他の高配当系ETFと比較をしてみてVIGへの投資のうまみを探りたいと思います!
今回比較対象として選択した銘柄は日本でも人気の高配当系ETF『VYM』、『HDV』、『SPYD』です。各ETFの詳細は他に譲るとして、簡単に説明しておきます。
VYM | HDV | SPYD | |
運用ファンド | バンガード | ブラックロック | ステートストリート |
経費率 | 0.06% | 0.08% | 0.07% |
配当利回り | 2.44% | 3.55% | 6.09% |
銘柄数 | 412 | 74 | 80 |
コンセプト | REITを除く高配当銘柄に 時価総額加重平均で投資 | 財務が健全で配当支払い 能力の高い銘柄に投資 | S&P500のうち配当利回り 上位80位の銘柄に均等投資 |
経費率はバンガードのVYMが頭一つ抜けていますが、あまり大差はありません。分散が効いているのもVYMでしょうか。配当利回りは単純に高配当の上位銘柄を集めたSPYDがダントツで良いですね。まぁ、これをみればVYMでいいのかなと思いますが、個人の好みになりますね。
続いてリターンを見比べてみましょう!設定時期が異なっているため、単純な比較はできませんが上記高配当ETF3銘柄にVIGを加えた株価のリターンが下のグラフです↓
リターンではVIGが良さそうです!ただ、この結果に配当金は含まれておらず、単純に株価のリターンなので配当金を含めるとある程度リターンは変わってくるかと思います。
まだ、VIGの優位性が高いぞ(⌒∇⌒)
続いて、配当関連のデータをまとめました。
SPYD以外は割ときれいに増配されていますね。ただし、気になる点が・・・
HDVやSPYDはまぁ良いとして、VIGに減配の期間がありますΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
ちなみにVYMはこの期間内に減配歴がありません。
真の連続増配ETFはVYMなんじゃ・・・
続いて平均増配率です
平均増配率でもVIGはVYMに劣ってしまいましたΣ( ̄ロ ̄lll)ガーン
もうこれはVYMでいいだろ
別の角度から見てみましょう。市場を突如襲ったコロナショック。たくさんの企業が被害を受け軒並み減配や無配転落に陥りました。日本では減配等はよくある話ですが、ここアメリカでは減配は一大事!投資家が離れていってしまいかねない事態になります。
そうしてでも減配や無配にしなければならないほ企業の力は弱まってしまったんですね・・・。コロナショック恐るべし・・・
そんな2020年でしたが、VIGはというとしっかり増配!しかもVYMに勝り7.64%の増配を記録しております。不況に強い企業群の集団がVIGなんですかね?
しかし、2020年の増配率ではHDVに劣後しています。
配当利回り、増配率、連続増配など配当系に関する項目でどれも1位になれない銘柄、それがVIGです!
1位になれないETFって微妙じゃ・・・
連続増配系ETFとの比較
連続増配ETFは何もVIGだけではありません!
例えば、SCHD、NOBL、DGRW、DGRO、SDYなどなど・・・。
なじみの薄いETFもあるかもしれませんので、簡単にまとめます。
VIG | SCHD | NOBL | DGRW | DGRO | SDY | |
運用ファンド | バンガード | チャールズ・シュワプ | プロシェアーズ | ウィンダムツリー | アイシェアーズ | ステートストリート |
経費率 | 0.06% | 0.06% | 0.35% | 0.28% | 0.08% | 0.35% |
配当利回り(直近) | 1.32% | 2.60% | 1.62% | 1.81% | 2.06% | 2.56% |
5年リターン | 16.10% | 17.72% | 14.38% | 16.64% | 16.65% | 13.10% |
コンセプト | 10年以上の 連続増配企業 | 10年以上の 連続増配企業 | 25年以上の 連続増配企業 | 質の高い有配企業への投資 | 連続増配期間が最低5年以上の企業 | 20年以上の連続増配企業 |
こうみると連続増配系ETFってけっこうあるんですねΣ(・□・;)
パフォーマンスを比較してみました。
SDYが少々見劣りするくらいですが、その他のETFはドングリの背比べですね。もう少し詳しく見てみます。
上のグラフをまとめると、
- コロナショック時のドローダウン:VIG>DGRW>SCHD>DGRO>NOBL>SDY
- コロナショックからの回復力:SCHD>NOBL>SDY>DGRO>DGRW>VIG
- 最終リターン(2021/5/13):DGRW>DGRO>SCHD>NOBL>VIG>SDY
優劣がわかりませんね(;’∀’)
点数化してみます。優良な成績順に最高6点、最低1点で計算してみます。結果は以下の通りです。
VIG | SCHD | NOBL | DGRW | DGRO | SDY | |
ドローダウン | 6 | 4 | 2 | 5 | 3 | 1 |
回復力 | 1 | 6 | 5 | 2 | 3 | 4 |
最終リターン | 2 | 4 | 3 | 6 | 5 | 1 |
合計 | 9 | 14 | 10 | 13 | 11 | 6 |
最終結果が出ました。パフォーマンス重視の順位は以下の通りでした。
- SCHD
- DGRW
- DGRO
- NOBL
- VIG
- SDY
の順です。VIGはなんと5位!!
ま、まぁパフォーマンス重視の順位だからね・・・(;’∀’)
ちょっと、経費とか利回りとかでもやってみよう(((o(*゚▽゚*)o)))
VIG | SCHD | NOBL | DGRW | DGRO | SDY | |
経費 | 6 | 6 | 2 | 3 | 4 | 2 |
利回り | 1 | 6 | 2 | 3 | 4 | 5 |
合計 | 7 | 12 | 4 | 6 | 8 | 7 |
出ました!順位は
SCHD>DGRO>VIG=SDY>DGRW>NOBL
です。同率3位・・・Σ( ̄ロ ̄lll)ガーン
で、トータルでは
- SCHD:28点
- DGRW&DGRO:19点
- VIG:16点
- NOBL:14点
- SDY:13点
むむむ、これはVIGホルダーにとってはあまり良くない結果か・・・(´゚д゚`)
まぁ、点数化にあまり意味はないかもしれませんが・・・。
他のETFをもう少し詳しく調べ見る価値がありそうですが、それはまた別の機会にします。
まとめ
VIGは配当系に関する項目ではどれも1位になることはできません。配当のみを追求するなら素直に高配当ETFを購入するのが良いでしょう。
高配当系ETFに比し、パフォーマンスは良好なVIGでしたが、他の連続増配系ETFと比べると目立ったものではないこともわかりました。
では、VIGの優位性はいったいなんでしょか?
ドローダウンには強い傾向があるようです。やはり前評判の通り、下落耐性は強かったですね。ただし、暴落からの回復力は他に譲る結果となりました。
主力ETFにVIGを選択している私にとっては、少し悩ましい結果になってしまいました。VIGの優位性に自信を持っており、将来を託すにふさわしいETFであると思っていました。井の中の蛙大海を知らずでしたね・・・。
ただ、そこまで各ETFに大きな大差はなく、VIGもすごく良い商品だと改めて認識できました。やはり調べてみると世の中にはたくさん良い商品があるんですねΣ(・□・;)
他を知ることで、VIGの良さを改めて認識しました!ただ、いろいろな商品が世に出回っているので、固定観念を持つことは良くないことだと思い知らされました(;’∀’)
ポートフォリオを入れ替えるかは、まだもっと調べてみないとわかりませんが、その良ききっかけになったと思います!
以上、【VIGホルダーは見ない方がいいかも!?】VIGは優良なETFか!?
でした!最後まで読んでいただきありがとうございました<m(__)m>
【追伸】VIGホルダーの皆様へ。これは完全に私の私見であり、VIGは間違いなく優良ETFです。しかし巷にはVIGは最強!!的な論調が多く、それに一石を投じるつもりで書きました。かく言う私もVIGホルダーです。気分を害されたら本当に申し訳ございません( ;∀;)
※月並みですが、投資は自己責任でお願いいたします<m(__)m>