皆さんこんにちは!インベストCEです。今日は前回の記事で少しだけ書いた連続増配系ETFを少し掘り下げてご紹介したいと思います。連続増配ETF=VIGってわけではないので、投資の選択肢の幅を一緒に広げましょう(*´▽`*)
前回の記事はこちら👇
連続増配系ETF
連続増配系ETFはバンガードのVIGだけではありません。各社コンセプトに違いはあれど、似たような商品を発売しています。ただ、同じ連続増配系ETFと言っても、構成銘柄の違いやコンセプトの連続増配年数、経費率や配当金利回りが結構異なっているので、今日はしっかりと整理したいと思います。
今回ご紹介するのはVIGを除いた
- SCHD
- NOBL
- DGRW
- DGRO
- SDY
この5つをご紹介します。
SCHD
まずはSCHDからです。概要です。
- 運用会社:チャールズ・シュワブ
- 純資産:$25B
- 経費率:0.06%
- 直近配当利回り:2.6%
- コンセプト:10年以上連続増配かつ取引高も多く、ファンダメンタル上位の企業
上位10銘柄の構成とセクター分散を見てます。
大型のバリュー株中心でで構成されていますかね・・・。セクターは不動産と公共事業が入っていません。金融が多めの構成ですがセクター分散はきちんと効いていそうです(※最新のセクター分散のデータが見つからず、入れ替え前のデータです)。
次にリターンを見てみましょう。今回は全米株式ETFであるVTIと比較しました。
2015年と2018年にマイナスの年がありましたが。長期で見るとVTIと大差はありませんが、ここ3か月間のリターンはVTIを引き離していますね。リターンは問題なそうです。
最後に配当関連の指標をみてみます。
きれいな右肩上がりですね。設定来の平均増配率は12.25%、平均利回りは2.85%でした。申し分ないですね。
リターンも配当も申し分ないですね。投資対象として名を連ねたいところですが、残念なことにSCHDは日本大手3社であるSBI、楽天、マネックスでの取引ができませn( ;∀;)
現在のところ日本で取引可能なのはサクソバンク証券のみです、アメリカの証券会社に口座を開いても取引は可能ですが、ハードルが少し高い(-ω-;)ウーン
取引をしたければサクソバンクに口座を開設するのが良いかもしれません。サクソバンクは特定口座に対応していないので、確定申告などは必要になってくるかと思いますが、これは問題ないですかね。
サクソバンク証券の魅力はDRIPという配当金を自動で再投資してくれる制度に対応しています。これは需要があれば記事にしたいと思いますね。
NOBL
続いてはNOBLです。まずは概要から。
- 運用会社:プロシェアーズ
- 純資産:$8.5B
- 経費率:0.35%
- 直近配当利回り:1.67%
- コンセプト:25年以上連続増配を続ける『配当貴族』に連動する
続いて、上位10銘柄とセクター分散を見てみます。
NOBLは流行りの時価総額加重平均ではなく均等加重平均を用いて銘柄構成をしているようですね。ほぼ均等の構成比率になっています。
セクターは資本財・生活必需品に多めに振り分けられていますが、全11セクターに分散をさています。
次はリターンを見てみます。同様にVTIと比較しています。
マイナスリターンの年が1年間しかありませんね。1年以上の長期ではVTIにややリターンに差をつけらていますが、短期ではVTIに勝っています。リターンに関しては申し分ないですね。
最後に配当関連の指標を見てみます。
概ね増配傾向がですが、減配期間が2階回ありました。そのため増配率は安定してません。平均配当利回りは1.98%、平均増配率は14.18%でしたので、減配期間を許容できれば高い増配率を誇っていますね。
ちなみにNOBLも残念ながらネット証券国内大手3社では購入できません。サクソバンク証券の口座開設が必要です。
DGRW
続いてDGRWです。まずは概要から。
- 運用会社:ウィンダムツリー
- 純資産:$5.4B
- 経費率:0.28%
- 直近配当利回り:1.83%
- コンセプト:利益の質にこだわり、将来にわたり配当成長が期待できる銘柄に投資
上位10銘柄とセクター分散を見てみます。
MSFTやAAPLなどのハイテク系、JNJやPG、KOなどの大型の連続増配株などをバランス良く取り入れていますね。セクター分散は情報技術の比率が頭一つ出ており、資本財、生活必需品、ヘルスケアと続きます。キャピタルゲインも狙いつつ、連続した増配を狙える構成になっているように思えます。
次にリターンを見てみます。比較はVTIとです。
やはり2015年と、2018年にマイナスリターンの年が2回ありました。VTIとの比較では1年未満の短期ではややVTIに分がありますが、長期ではあまり差が見られません。
最後に配当関連の指標を見てみます。
非常にばらつきが見られます。実はDGRWは毎月配当日があります。が、支払日の関係で年を越したり越さなかったりがあるため、年別の配当推移にばらつきがあるように見えますが、きちんと増配を行っています。実質的に減配だったのは2015年の1回のみです。
平均増配率は14.95%、平均利回りは1.93%でした。
DGRWに関しては、ネット証券国内大手3社で購入可能です。
DGRO
続いてDGROです。まずは概要から。
- 運用会社:ブラックロック
- 純資産:$18.7B
- 経費率:0.08%
- 直近配当利回り:2.09%
- コンセプト:最低5年以上の連続増配実績がある銘柄(REITは除く)。配当利回り上位10位は除いている。
まずは、構成銘柄とセクター分散を見てみます。
構成比率に差はあれど、上位10銘柄はDGRWと似た構成になっています。上位10銘柄の比率が全体の26.04%と銘柄の分散が効いているのがわかりますね。セクター分散は金融に大きく振っています。ここはDGRWとは一線を画しています。DGRWよりセクターが広く分散されている印象です。
続いてリターンを見てみます。比較対象はVTIです。
2015年、2018年がマイナスリターンだったのは他のETF同様ですね。リターンに関してはほぼVTIと変わりないように思えます。申し分ないリターンです。
最後に配当関連の指標です。
2015年に不規則配当の影響か、2016年に減配となっていますが、その後は減配期間もなく順調に連続増配されています。平均増配率は11.81%、平均利回りは2.21%となっています。
こちらはサクソバンク証券のみの取り扱いになりますね。
SDY
最後にSDYです。まずは概要から。
- 運用会社:ステートストリート
- 純資産:$19.8B
- 経費率:0.35%
- 直近配当利回り:2.61%
- コンセプト:20年以上の連続増配銘柄に投資
構成銘柄とセクター分散を見てみます。
今まで紹介してきたETFとは一線を画すような銘柄構成です。特徴はセクター分散に出ています。現在まで米国株をけん引してきた情報技術の組み入れ比率が2.09%となっています。これがおそらく後述するリターンに影響を与えているのかと思います。
では、リターンです。
今回紹介するETFの中では一番歴史が古く、設立が2005年です。データは2006年から示しています。VTIと比較すると、ややリターンが物足りなく感じてしまうでしょうか。それでも10年リターンで12%越えは大したものですが(;´Д`)
リーマンショックも経験している貴重なETFです。リーマンショックのあった2008年のリターンは-23.07%でした。ちなみにVTIはというと2008年のリターンが-36.09%でしたので、暴落耐性はありそうです。
最後に配当関連の指標を見てます。
平均増配率は8.84%、平均利回りは3.86%です。連続増配株を集めたETFの割に、配当利回りは良好ですが、イマイチ安定した増配を行っておりません。それどころか乱高下している印象を受けます。実は、SDYは通常の配当金に加えてキャピタルゲイン分配金というものを頻繁に支払っています。要は売却益を配当金に回しているということです。
このため、売却益の大きい年は4Qに通常の配当金に加えてキャピタルゲイン分配金が支払われるために、配当金にばらつきが見られるのです。
人気が今一つの理由にこの分配金があり、税制上不利なためなのかなと個人的には思っていますがどうなんでしょう?まぁ、経費率も0.35%と他と比べると高いのでそういった点も敬遠される理由なのかもしれません。
正直、連続増配ETFというよりかは高配当ETFの方がしっくりくるような気がします。が、キャピタルゲイン分配金がないとあまり高配当ともいえませんかね。
SDYはネット証券国内大手3社で購入が可能です。
まとめ
まとめです。各ETFのトータルリターンを載せました👇
データの開始時期は各ETFが出そろった時期に固定しました。こうしてみると、SDYのリターンの弱さが顕著に出ますね。この各ETFの中でリーマンショックを経験したのはSDYのみなので、暴落耐性を推し量るのはコロナショックでデータを取りました。それが下のグラフです👇
リーマンショック時にはVTIに勝る暴落耐性を持っていると思われたSDYでしたが、こうしてみると一番に弱いですね(;’∀’)
ショックからの回復力はまぁまぁといったところですが、良くもなく悪くもなくといったところでしょうか。
この比較から、投資対象として選択したいのはSCHDが良いかなと個人的には思いましたが、サクソバンク証券の口座開設など少々ハードルは高そう。となると、DGRWかSDYということになりますが、選択するのであればDGRWかなと思います。ただ、経費率が少々他のETFに比べて高いので、超長期ではリターンにある程度影響が出そうです。
DGRWは資産総額がまだ低いので、これからもっと資産総額が高くなれば、経費も下げてくるかもしれませんね。まぁ、バンガードシリーズ並みとはいかないでしょうが(;´Д`)
ともあれ、連続増配系のETFと言えども、多種多用あり選択に頭を悩ませますね(-ω-;)ウーン
以上、【VIGだけじゃない⁉】連続増配系ETFをご紹介!!でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
※月並みですが、投資は自己責任でお願いいたします<m(__)m>
【おまけ】参考までに、VTIの直近10年の各データを最後にお示しします👇
平均増配率は9.45%、平均利回りは1.84%でした。これで経費率が0.03%なんですから、人気なのも頷けます(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪